Kyoto MIEXは準備中です。ベトナムをまた訪れたいですが。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 05, 2021 京都ミークスは国際交流のコンサルタントオフィスです。現在、開設準備中です。国際交流に関わる方の広場を目指します。しばらくお待ちください。コロナの影響で、ベトナムのダナン大学にも行けません。名誉教授の称号をいただけるとの連絡があったので、感謝も兼ねて伺いたいのですが、当面お預けです。写真は2018年のダナン大学の送別会です。ナム学長も来られました。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
日本人が持つ自国への誇り ーーージェームズ・C・アベグレン「新・日本の経営」を読んで 6月 16, 2021 「新・日本の経営」ジェームズ・C・アベグレン著 日本経済新聞社刊 2004年 ーーーーーー とても面白い本である。この本は2004年に刊行された本である。新しい本ではない。実は長い間、私の研究室の本棚に眠っていた。現役の教員を引退してようやく余裕が出たので、読んだのだが、読むほどに面白くなってきた。2004年から既に17年の歳月が経っているのだが、この本の中身は少しも古く感じない。もちろん日本経済も世界の経済も大きく変わっているのだが、この本のなかにおける著者の慧眼は現代においても少しも輝きを失わない物がある。 まずこの本で著者は、日本人自信が日本をなぜ否定的に捉えるのかという疑問を呈する。著者にとって日本の問題は日本人自身が自分の国にそれほどの誇りを持っていないことである。(P16)「この自信のなさ、特に若者の無気力だともいえる。」「日本人が自国を否定的に見るわけがどこにあるにせよ、もっと肯定的な見方を示し、それによって日本の実情をもっと正確に描いて政策を決定していけば、誰にとっても利益になるだろう。」我々が自信をもっと持つべきだとは私自身、長い間の国際経験でそう思っている。我々は自分の国が成し遂げてきたことに大いに自信を持つべきだと思う。 ただ、同時にグローバリゼーションはこの本が書かれた当時よりもますます進展しており、この本で述べられていた日本の強さもまた変わっていかなければならないことも確かであり、 この本のなかで指摘されている問題は今の問題でもある。 一つの例を挙げよう。この本の第7章は「企業統治」についてである。この本では日本の強さの源泉として「共同体としての企業」が挙げられている。日本企業の強さはこの伝統に基づき、家族的な経営をしてきたことにある。実は米国でも成功している企業の多くが家族的経営であると書かれている。一方で、最近は多くの企業で企業統治のあり方が問題とされており、外部からの取締役の選任が求められており、多くの企業では外部からの取締役が選任されている。 ところが、この著者によると、米国の企業統治は失敗であったと明確に述べている。多くの米国の大企業では企業経営者が仲良しを外部取締役に選任し、まったくのところ統制が効かない。そしてストックオプションや、自己株式の買付で見かけ上の株価を上げているが、実際には見かけ上の利益を上げる... 続きを読む
SDGsと大学運営 ー Nature編集者と若手研究者の対話を聞いて 3月 24, 2021 昨日はKURAの主催のSpringer Natureの編集者と京都大学の若手研究者のウェビナー座談会を聞いていた。「京大若手研究者x Springer Nature編集長:座談会「学問の挑戦と機会:若手研究者とSDGsを超えた先の未来を見据えて」という長い名前の座談会だった。 https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/event/20210324-2/ まずNature編集者のPhilip Cambell博士から、SpringerがどのようにSDGsのサポートをしているか、SDGsに関わる論文をいかに世界に発信できるか、などの説明のあと、4人の内外の若手研究者が自分の研究内容とSDGsへの貢献可能性を話し、さらに、座談会のなかで、研究が社会にどのようなインパクを与えうるのか、ローカルな研究が評価されるのか、異分野の研究とのデータ共有は可能か、などについて編集者と若手研究者の間での極めて興味ある対話が続いた。 私も開発経済学を講義していたこともあり、SDGs以前の目標であったMDGsの研究はしていたし、SDGsが2015年に国連総会で合意を得たときまではよくフォローしていたが、この数年はベトナムや日本を動き回っていたので、十分にフォロー出来ていなかった。その間に世界ではSDGsが大きな広がりを見せていた。 2015年にSDGsを初めてみたときは正直、あまりに目標項目が多く広範で、本当にこれが目標と言えるのか、という印象があったので、十分なフォローもしていなかった。ただこの3年ほどキャリア開発研究という科目で、学生と一緒に多くの会社の営業報告書やCSR報告書を読む中で、SDGsに触れられていることが多いことを知って、SDGsを改めて勉強し始めていたところだ。 日本語では以下のような本を最近は読んでいる。 ・蟹江憲史「SDGs」中公新書 ・笹谷秀光「SDGs経営」日本経済新聞出版社 蟹江氏の本はSDGsそのものの成り立ちなどがよく描かれている。私もSDGsができた当時、目的があまりに拡がりすぎておりなぜだろうかと思っていたが、蟹江氏の本でその意味が分かってきた。彼の本の一節を引いてみよう。 「本書を通じて繰り返し述べてきたのは、SDGsは達成へ向けたルールがなく、到達点が示されているという点である。・・」(同書241ページ) 従っ... 続きを読む
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